生ごみコンポストをはじめる前の4つの注意点【図解付き】

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普段の生活の中で出る生ゴミを肥料にして、有効に活用できればとお考えの方も多いのではないでしょうか?

本ページでは家電メーカーで開発業務に10年間携わってきた筆者が、生ゴミコンポストを始めるにあたっての注意点や、作り方などについて以下の流れでお話ししていきます。

  1. コンポストをはじめる前に知っておくべき4つの注意点
  2. コンポストを使うべき人と使うべきではない人?
  3. コンポストの4つの種類
  4.  生ゴミ堆肥を作る際の3つの注意点

本ページを読んでいただくことで、生ゴミをコンポストで処理するための知識がグッと成功に近づくでしょう。

1. コンポストをはじめる前に知っておくべき4つの注意点

コンポストとは、有機物を微生物によって分解した肥料のことです。人為的に微生物が有機物を分解しやすい環境を作り出し、比較的短期間のうちに堆肥化を行います。

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実は、コンポストには方式の異なる4つの種類があります。家庭で生ゴミコンポストを開始する前に、共通していえるコンポストの注意点が5つありますので、下記で紹介していきます。

  1. 場所が必要
  2. 手間がかかる
  3. 臭いが出る
  4. 虫がわく
  5. 時間がかかる

1-1. 場所が必要

コンポストで堆肥作りを始めるにあたって場所が必要です。コンポストの方式によっても場所が変わりますが、かき混ぜたり生ゴミを入れたりと、作業をするための最低限の場所は必要になりますので、畳半分程度の設置場所は確保する必要があります。

各方式の設置場所を下記にまとめました。

 方式 場所
段ボール式 室内ベランダ、屋外(屋根あり)
土中式 庭(土あり)、畑
密閉式 ベランダ、屋外(屋根あり)
ミミズ式 室内、ベランダ、屋外(屋根あり)

1-2. 手間がかかる

コンポストは、土をかきまぜるなど手間がかかります。

空気を土に含ませるために、毎日かき混ぜたり、生ゴミを投入したら土をかぶせたりと、日々のお手入れが必要です。忙しい方や、毎日の作業が重荷に感じる方には向かないかもしれません。

1-3. 臭いが出る

コンポストの方式にもよりますが、臭いが出て困ったという声がたくさんあります。

一度に投入する生ゴミの量が多すぎたり、水分量が多すぎたりすると、生ゴミが腐敗してしまい、臭いが発生する原因になります。

一度臭いが出てしまうと、対処をすることも大変なので手入れには十分気をつけましょう。

1-4. 虫がわく

コンポストは虫が湧きやすいので、「虫が大量発生してしまって、途中で断念してしまった」という声がよくありました。

生ゴミを投入したら、かき混ぜたり、土をかぶせなくてはなりませんが、生ゴミが地上に露出していると、ハエがたかってウジが湧いてしまうリスクがあります。

一度、うじが湧いてしまうと、処分してしまわないといけなくなりますので、防虫ネットを被せるなど、虫対策はしっかりと行いましょう。

1-5. 時間がかかる

生ゴミのコンポスト化は最低でも2ヶ月程度は時間がかかります。これは微生物が生ゴミの有機物を分解するまでの期間です。

分解が不十分な状態で肥料として植物にあたえると、その場で分解が進み、植物の根を傷つけてしまいますので、焦らずにしっかりと熟成させる必要があります。

2. コンポストを使うべき人、そうでない人?

コンポストは良質な堆肥ができるということで、非常に良い仕組みだと思います。

しかし、目的や状況によっては、生ゴミコンポストが合わないケースも存在します。また、あなたのニーズや好みによって選ぶべきコンポストの方式も変わりますので本章でチェックしてみてください。

セルフチェックをしてみていかがでしたでしょうか?Yes/Noを進めていき、最終的に行き着いたところが筆者がおすすめする生ゴミを処理する方法です。

自宅でコンポストをおすすめする人
  • 土中式
  • みみず式
  • ダンボール式or密閉式
自宅でコンポストをおすすめしない人
  • 電動式生ゴミ処理機購入
  • 普通に捨てる
  • 肥料を購入

自宅でコンポストをおすすめする人と、しない人についてそれぞれ解説していきます。

2-1. 自宅でコンポストをおススメする人

コンポストは日常生活の中で出る生ゴミを使って、化学肥料を使わず安心安全な堆肥を作れるので、とてもエコです。ガーデニングや家庭菜園が趣味な方や、物作りが好きな方におすすめです。

環境問題への意識が強く、ものづくりが好きで、庭いじりなどがお好きな人は楽しんで生ゴミのコンポストを継続することができるでしょう。

2-2. 自宅でコンポストをおススメしない人

コンポストは、毎日の手入れが必要だったり、虫が発生しないように注意が必要だったりと、作業に時間をとられます。

下記の3つの項目に該当する人は、生ゴミをコンポストで処理することはあなたの目的に合わない可能性があります。

  • 生ゴミを臭いを出さずに処理したい人
  • すぐに肥料が欲しい人
  • 日々の管理が面倒だと感じる人

生ゴミを臭いを出さずに処理したい人

「毎日出る生ゴミの臭いが気になり、なるべく早く処理したい」「生ゴミの処理が面倒に感じている」「堆肥を作っても使う予定がない」という人には、電動式の生ゴミ処理機をおすすめします。

生ゴミ処理機であれば、たった数時間で臭いを出さずに処理できてしまいますので、「生ゴミの処理」が一番の目的の方は、コンポストの利用を考え直したほうがいいかもしれません。

すぐに堆肥を使いたい人

コンポストはとても手間暇がかかります。最短で2ヶ月、長いと半年以上もかかる場合もあります。

初めてチャレンジすると、虫が湧いて使い物にならないこともありますので、肥料をすぐに使いたい方は、ホームセンターなどで、堆肥を購入されることをおススメします。

日々の管理が面倒に感じる人

生ゴミコンポストは、水分量、生ゴミの投入量、臭い、虫など、気をつけなければならないことがたくさんあります。

管理が面倒に感じる方は、手入れがおろそかになって、虫が大量発生したり、臭いが出てしまったりと、悩みが増えてしまう可能性があるので、自分に合った方法を選ぶようにしましょう。

3. コンポスト4つの種類

アナログなコンポストは大きく分けて4種類の方式があります。どの方式を取っても堆肥はできますが、必要なスペースや、堆肥が完成するまでの期間の長さなど、異なる点がいくつかありますので、好みや、確保できるスペースに合わせて、選んでください。

  段ボール式 土中式 密閉式 ミミズ式
処理期間 3ヶ月〜4ヶ月 3〜4ヶ月 2週間  3ヶ月〜4ヶ月
熟成期間 1〜2ヶ月 3ヶ月前後 1〜2ヶ月  なし
設置場所 屋外(屋根あり) 土のある庭、畑 屋外、ベランダ 屋外(屋根あり)
発酵方式 好気性発酵 好気性発酵 嫌気性発酵 なし
温度管理 必要 不要  なし 10〜25℃
攪拌頻度 毎日  週1回  なし  なし

3-1. 段ボール式コンポスト

段ボール式のコンポストは、通気性がよく撹拌しやすいのが特徴です。臭いも出にくいので、ベランダや、部屋の中にも置くことが可能です。

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上記の「ダンポスト」は基材や防虫ネットなども含めて、アマゾンで3500円で販売されています。

段ボール式コンポスト

<必要なもの>

  • ビートモス(腐葉土や堆肥などと同じ土壌開発剤)
  • 籾殻くんたん(米を精米するときに出る籾殻に熱を加え炭化させたもの)
  • 段ボール箱

<手順>

  1. 段ボール箱から土が漏れないようにガムテープなどでしっかりと補強します。(長期間使うものなのでなるべく丈夫に)
  2. ビートモスと籾殻くんたんをおよそ6:4の割合で混ぜたものを段ボールに入れる。
  3. 生ゴミを段ボールに入れ、混ぜ合わせ生ゴミが地表に出ないように土をしっかりかぶせる。
  4. 生ゴミが出るたびに、空気が入るように混ぜ合わせて生ゴミを埋める。
  5. およそ3ヶ月程で生ゴミの投入を一旦やめ、1ヶ月程度熟成させるために放置すると、堆肥の完成です。(温度が10℃を下回ることがないように気をつけてください)

3-2. 土中式コンポスト

庭や畑などの土にプラスティックの容器(コンポスター)を埋めて、土の中の微生物の働きを利用して堆肥化をすすめる方法です。

土中式コンポスト

<必要なもの>

  • プラスティックの容器を使ったコンポスト
  • 発酵促進剤or米ぬか
  • 枯草や枯葉

<手順>

  1. 陽当たりの良い場所に20〜30cm程の穴を掘ります。中心部がさらに深く20〜30cm程穴を掘ります。
  2. コンポスターを設置し、盛土し台風などでも飛ばないように踏み固めます。
  3. 枯れ葉や、枯れ草を入れます。
  4. 生ゴミを投入します。ぼかしや米ぬか、発酵剤を入れれば発酵がはやまります。
  5. 生ゴミを入れたらかき混ぜましょう。
  6. 中身が8割くらいになったら、コンポスターを土から引っ張り出し、中身にビニールシートなどをかぶせて、3ヶ月ほど熟成させて完成です。1月に1回程度混ぜて空気を取り込ませましょう。

3-3. 密閉式コンポスト

密閉式コンポストは、酸素が少ない条件でも生育する微生物の発酵により堆肥化がすすみます。分解の過程で、アルコールや酸が出されるので、酸っぱい臭いがするのが特徴です。

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密閉式コンポスト

<必要なもの>

  • 10〜20Lの密閉式容器(水抜きコック付)
  • ぼかしor米ぬか
  • 新聞紙

<手順>

  1. 新聞紙を敷く
  2. ぼかしをまく(軽く一握り分程度)
  3. 生ゴミを入れて混ぜる
  4. 空気を抜きながら中フタをして、さらに上フタをしてしっかりと密閉する
  5. 発酵が進むと、発酵液が底部にたまるので取り出す。液体は液肥として使えるので、1000倍〜2000倍に薄めて使う(発酵液を取り出さないと、臭いの発生に繋がるので注意が必要です)
  6. 容器がいっぱいになったら、夏場は1週間、冬場は2週間、生ゴミを追加投入をせずに熟成させて完成です。

3-4. ミミズ式コンポスト

ミミズコンポストとは、生ゴミをミミズに食べさせ、貯まった糞や尿を堆肥として利用することができます。臭いが出ないのが特徴ですが、ミミズを触ることができない人には苦痛かもしれません。

ミミズコンポストは熟成する必要がなく、植物の根を傷つけることもないので、非常に良質な堆肥として重宝されています。

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段ボール式コンポスト

<必要なもの>

  • 容器(ミミズや基材を入れるためのもの。ベニヤ板の箱や、プラスティックなど)
  • 受け皿
  • ココナッツ繊維
  • 牛糞堆肥かピートモス
  • おがくず、新聞紙など
  • ミミズ(500g〜1kg)

コンポストの設置場所は、温度が30℃を超えず、10℃を下回らないような場所であることと、雨が降っても水がかからないこと、直射日光が当たらない場所(日光が当たる場合は、遮ぎれれば問題ありません)が条件です。みみずは釣具屋で数十匹が300円前後で売られていますので少しずつ増やしていくこともできます。

<手順>

  1. ミミズを入れるための容器の箱の底に、錐やドリルで直径1cm程度の穴をたくさん開けます。(液肥となった汁が出る場所)
  2. 箱の下は空気が通るように地面から浮かせて、穴の下にトレイなどをおき、液体を貯めれるようにします。
  3. ココナッツ繊維を湿らせたものを箱の底にしき詰め、おがくずや新聞紙、牛糞堆肥もしくはビートモスを入れて、混ぜ合わせて、しっかりと湿らせます。※新聞紙は細かくちぎって入れる
  4. そこに500g〜1000gのみみずを流し入れ、2〜3日放置します。
  5. 生ゴミを入れます。生ゴミに土をかぶせて生ゴミが表面に露出しないようにしましょう。
  6. 5を毎日繰り返します。
  7. 3ヶ月程度の期間が経ったらミミズ入りの堆肥の完成です。
  8. みみずを再利用する場合は、新しく基材を用意しミミズを移し、また5を繰り返します。

ミミズは1日に自分の体重の半分の量を食べるので、その量を大きく超えない量の生ゴミなら入れても大丈夫です。生ゴミは地表に出ていると、虫の発生や臭いの発生につながるので、気をつけましょう。ミミズは自分の糞尿の量が多くなると死んでしまいますので、放置しすぎないように気をつけましょう。

4. 生ゴミ堆肥を作る際の3つの注意点

この項では、生ゴミ堆肥を作る際の注意点をご紹介していきます。
これから生ゴミコンポストをスタートしたいという方は、下記の3つの点に注意しながらチャレンジしてください。

4-1. 水分量

生ゴミは水分が多すぎるとカビの発生や腐敗の原因になるので、水分量には注意が必要です。

水分が多く含まれていると土の中の隙間がなくなり、空気に触れにくくなります。そうすることで、腐敗につながり嫌な臭いを発生しやすくなります。生ゴミは水気を切って土に入れましょう。

土を握った時に、団子状になり2〜3個に割れるくらいの固さが理想です。

4-2. 直射日光

微生物は直射日光が当たると死んでしまうので、シートを被せるなどして直射日光を避けるようにしましょう。

また、水分量が多いことも問題ですが、直射日光が当たることで乾燥してしまうと、分解速度が遅くなってしまうこともありますので、注意が必要です。

4-3. 虫が発生

生ゴミはハエやアブの餌になります。生ゴミにしっかりと土をかぶせておかないと、虫の発生に繋がります。

もし、虫が生ゴミに卵を産見つけるとうじが大量発生します。そして、うじはすぐに成虫になりまた卵を産むのでどんどん増えるので、ますます対処が難しくなります。虫の発生を防ぐためには必ず下記の3つを守ってください。

  • 一度に大量の生ゴミを土の中に投入しないこと
  • 生ゴミを入れたら必ず土で埋めること
  • 虫が卵を産まないように、目の細かいネットで覆うこと

もし、虫が発生してしまった場合は、更に大量発生してしまう前に処分しましょう。

5. まとめ

生ゴミコンポストについてお話しをしてきましたが、いかがでしたでしょうか?

生ゴミコンポストは下記の5つの点で大変だということを覚えておいてください。

  1. 場所が必要
  2. 手間がかかる
  3. 臭いが出る
  4. 虫がわく
  5. 時間がかかる

もし、楽しみながら生ゴミコンポストをはじめられる自信のある方は、3章や4章を参考にしながらエコで栄養満点な堆肥を作ってみてください。

あなたの生ゴミコンポストの成功を心から祈っています。

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